7/12~20@京都南座
 レビュー in KYOTO Ⅲ

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劇団花吹雪 7月27日(日)夜
一六地蔵のおみくじで、大凶よりはずれと言われる末吉をひいたワタクシにも多少の運が残っていたのか、あまりといえばあまりのツキのなさに神も哀れと思し召したか、今日はなんかしらん絶妙な席に座ることができた。何がすげーって、けっこう前方席かつ一列目でもないのに、前の人の頭がぜんぜんかぶらなかったのだ。ものすごい快適だった。そりゃ9割アップで撮りたい人だけど、しかたなくアップにするのとアップにしたいからするのとでは気分が違うもの。出かける前に、今日はもう使うことはないだろうと思いつつ、つい未練がましく持ってきた90mmもしっかり活用できたし、さっき確認したら90mmのも18-200mmのも、ここ2、3日の不調が嘘のようにクリアに撮れてた。びっくりびっくり。何が違うんだろう。やっぱりある程度近距離じゃなきゃAFの精度が落ちるのかしら。あ、いや。昨日はともかく、一昨日もその前もかなり前にいたぞ。それともアクティブDライティングを切ったのが良かったのかなぁ。機能から考えてAFに影響するとも思えんのだが。そのうち落ち着いたら実験してみなきゃな。

真ちゃん@「花」。


京ちゃん@曲名わからず。タイトルは「風のいのち」とか、歌いだしは「女は花の雫のように、男は……」とかメモってあるのだけど、検索しても、それっぽいのがぜんぜんひっかからん。


春さま@藤あやこ「雪深深」。で間違いないと思うけど、あんまり曲の印象がない。




春さま@中島みゆき「一期一会」。




ラストショーは「羅生門」。

「逆光は勝利(byたわば先輩)」


■なんかもう、ワタクシ的には今日が千秋楽って感じ。お芝居も初めて花吹雪を見たときと同じ「太助と家光」というのが、ホント感慨深い。あの時は「京ちゃんって京之介って人のこと?」だの「(ミニショーラスト見て)春さまって渡世人似合わなくね?」だの「真ちゃんと顕ちゃんの見分けがつかない」だの「愛ちゃんと菊ちゃんの見分けがつかない」だの「あきなちゃんとかおりちゃんの見分けがつかない」だの「つーか、どの人が座長なのかぜんぜんわからん」だの言っていたものですが。あまつさえ「まぁ、あと1回か2回なら見てもいいかなー」とか言ってたのにねぇ。しかしそんな状態でありながらも、「大久保彦左衛門をやってた人が面白いし、お芝居上手そう」と思ってたんだから、私は案外見る目があるかもしれない。

■木馬で見たときも、ラストシーンで春さまの家光が「竹どん」と「三代将軍」の心情を切り替えて演じるとこは上手いなと思ったけど、今この状況で同じ場面を見るといっそうしみじみとした気持ちにさせられた。演じ方の差があるかは分からないので、こっちが感情移入しやすくなっているだけかもしれないが、いやでもホンットに春さまの芝居は好きだー。家光が城に帰る前に、世話になった太助に向かって、町人の竹どんとして「あの時のメザシ、ちゃんと喰っとけばよかったよ」と言うと、太助は平伏したまま「あんなものでよければいつでも献上いたします」と答える。それを聞いたときの家光がすげー良いのよ。別に驚くとか悲しがるとかじゃなくて、なにげなく真顔になるだけなんだけど、それからひとつ頷いて「そうか」と言う。それはもう竹どんじゃなくて家光の言葉だ。それが「本当にお別れ」の感じがして、なんかいきなり泣けてしまった。

■太助が「彼」を家光だと認識してしまった以上、もはや竹どんの言葉は太助には通じない。一時のこととはいえ、「彼」にとって太助は本物の親方だったと思う。けど、太助にとっては、将軍様を子分扱いしてしまったのは、あくまで勘違いであり間違いだ。「彼」と太助の間には越えられない線がある。「彼」はその線を少しだけ越えるつもりで「メザシを喰っておけば良かった」と言ったのだけど、太助の返答でその線は決して越えられないものと気づく。気づいてそれが世の理と知る。理を覆すことはできない。それをしてしまっては、治まる御世が治まらない。そのことを、将軍の世継として育てられた家光はもちろん教えられてはいただろうが、心から悟ったのはこのときが初めてだったのだろう。家光の「そうか」という一言には、これから天下を治めていく人間の覚悟がこもっていたと思う。もともと聡明な家光ではあるが、真に将軍の責任を背負って道を歩きはじめたのはこのときからだった、というような感じ。さらに家光と太助たちの別れが、花吹雪と関東人の別れとも重なる――名残は惜しいが、それぞれの道を行こう――わけで、いやぁ、見終わるまではぜんぜん気がつかなかったけど、この演目をここに持ってくるってのはめちゃめちゃ憎い選択じゃないですか。やるなー!若座長!(いや、なんか前に京之介さんの口上とか、インタビューとかで演目はほぼ春さまが決めてると言ってたので、たぶんこれもそうだと思う)。そういう意味でも、私はすごく「今日が千秋楽っぽいよー!」と思ったんだけど、本当に千秋楽にこれやったら分かりにくすぎるから、今日で本当にちょうど良いのだろうな。

■それにしてもまさか木馬の3ヶ月後に「太助と家光」でこんな熱く語るはめになるとは思いもしなかったなぁ。てゆーか、別にこんなのはどうでも良くて、お芝居自体は今日もすげー楽しくって面白かったんだけどね。もー春さまと京之介さんがそれぞれ暴走するもんだから、すごいですよ。太助はテンション上がると関西弁になっちゃって、家光に「関西弁の太助がどこにおる」と突っ込まれてるし。春さまが菊りんの顔真似するから京之介さんが大うけして、「あれ?芝居どこまで行ったっけ?」とか言って、春さまは冷静に「挨拶のとこだろう」と言うんだけど、それも違ってますから!みたいな。あと、裏方が音響ミスって不機嫌な顔する家光→太助「人が失敗したら、その分頑張って舞台を盛り上げるのがお前の役目だろう」→家光「知るか、そんなもの」→太助「お前なぁ……(苦笑)。いや、俺も昔はそうだったけどな。まぁ、お前も俺の年になったら分かるわ」→家光「(落ち着き払って)それまで待っておれ」とかってあたりが、(台詞は正確じゃないけど)なんかものすごい可笑しかったわ。考えてみると大久保彦左衛門と太助の「次男三男はごく潰し」「いやいや、長男だけいても駄目でしょ」とかいう会話とか、多少はこの劇団のこと知らないと分からないネタもけっこうあるのね、このお芝居。初見のときはときどき「?」とか思いつつ、ノリとテンポでけたけた笑ってたけど、今見るとそれ以外にもけっこうニヤニヤ笑えるところが多かったわ。

■3ヶ月前といえば、真ちゃんのおきみちゃんを見て「真ちゃんは女形のお芝居は向いてないんじゃ……」と思ったものですが、その後は何度かお芝居で女形をやる真ちゃん見たし、こないだの「昭和枯れすすき」のおゆきとか、ものすごく良かったから、もしかしておきみちゃんもけっこう変わってたりするのかしら?と思ったんだけど、おきみちゃんはおきみちゃんだった。えー。あれはやっぱりああいう役作りなんですか。

■90mm買ってからずっと「春さまの雪の場面を90mmで撮りたいなぁ」と思ってて、もうすっかり諦めてたら、春さまの女形の曲が「雪深深」だった。これは最後に雪を降らせるに違いない!と思って曲名聞いたとたんにドキドキした。プラチナブロンドでこの髪型ってのも初めて見るし、これはぜったい失敗したくなくて、手が震えるくらい緊張してしまった。お花つける人が多かったので、その間に珍しく液晶で撮った画像見ながら設定変えたりもう必死。これでピント合ってなかったらどうしようかと思ったけど(後でパソコンで見るとがっかりすることが多いので)、まぁ、なんとかなってたみたいで本当に良かった。でもA4サイズとかに伸ばすとなると、かなりあやしいんだろうなぁ。

■春さまの個人舞踊のもう1曲は、中島みゆきの「一期一会」。私、春さまのこの髪型って好きじゃなくて、出てきた瞬間は「えー」と思ったんだけど、中島みゆきの声が流れたとたんに、やべーやられたーと思った。これはもう卑怯すぎるだろ!そんなにファンを泣かせたいのかよ!みたいな選曲ですわ。あーもー泣いたよ泣かされましたよ。泣くしかないだろう、ここでこんな曲を持ってこられたら。もうね、中島みゆきってのがもう駄目ですから、私。てゆーか、中島みゆきってホント凄い。「浅い縁」とかわざわざ言うなよ。「人間好きになりたいために」って今は好きじゃないんですね。「私のことより あなたの笑顔を忘れないで」って、私のことを忘れないでって言ってほしいのに!みたいな。なんですかもう、これもツンデレの一種ですかね。踊りがまた良くてねぇ。って別にいつもと変わらないといえば変わらないのだけど。たぶん光の加減で能面に表情を感じるとか、そういうような話だと思うのだけど。春さま自身に「実は今日の夕ご飯のこと考えながら踊ってました」と言われても、ぜんぜん驚きゃしないけど。それはそれとして、このときの桜春之丞の踊りを言葉で言い表すならば「視線も仕草も、踊りのすべてで、劇場中のお客さんに、そしてこの三ヶ月間のすべてのお客さんに感謝とお別れを告げていた」としか私には思い浮かばない。とてもとても情感のこもった、よい踊りでした。いやぁ、ここしばらく春さまにはいろいろ思うことがあったんだけど(口上担当するの少なすぎませんか?とか、顔見世にまったく顔出さないってどうなのよ?とか、三吉にきて30分少なくなったのはぜんぶ春さまの出番じゃね?とか、まぁいろいろ)、なんか、この一曲見たらぜんぶどーでも良くなった。短い日々で浅い縁だけど、こういう舞台を見られたんだから、私にとってはもう十分すぎる。

■その次が寿美さんの「惚れたおまえと」という曲だったんだけど、歌詞の最初が「泣くな歎くな人の世を 夜明けの来ない夜はない」ときて、それもまたなんだかやけに身に沁みてさらに泣けてしまった。夜明けの来ない夜はないですか、大貴さんと会える日も必ず来ますよね!みたいな。

■ラストショーは昨日まで「花と竜」と言っていたのに、いきなり「羅生門」に変わってた。入り口の告知を見たときは「ふーん。まぁ、どっちも立ち回りだから同じようなもんだよね」と思ったんだけど、よくよく考えてみたら木馬で痛恨の失敗したやつじゃないか! うわなんというリベンジチャンス。幸い今回は少しはマシに撮れましたよ。まぁ、真ちゃんの手が春さまの背中に回ってないのは残念だけど、これはこれで「いたいけな少年が悪いお兄さんに連れて行かれる図」っぽくて良いです。ショーの間はずっと90mm使ってて、ラストショーの途中で18-200に交換。どうせ90mmじゃ立ち回りは撮れないし、最後のキメポーズは舞台全体を押さえたかったので。春真の写真も、その下のも18-200で、これを見ると単焦点じゃなくてもいけてるじゃんと思うが、でも全般的にはやっぱり90mmのがキレイ。と思う。思わないと切ないというか。

■そんなこんなでもうすっかり「終わったー!」な気分でいっぱい。明後日は気楽に行こうっと。とか言いつつ前方席狙っちゃうだろうけど。補助席の前のほうに行きたいんだけどなぁ。三吉は融通きかないからなぁ。

| author : datura | category: 写真::大衆演劇 | comments (2) | trackback (0) |
いや~この3ヶ月間、datura さんのお写真と感想ですごく楽しませていただきましたが、今日のコメントが一番最高でした!
本当に文章がお上手ですよね(*^▽^*)
笑えるわ泣けるわで、この文章そのまま春さまに読んでいただきたいくらい☆

「太助と家光」、春さまのかわいい面がたくさん見られて私も大好きなお芝居ですが、観る度にパワーアップされてるので、昨日観れなくて残念です(T-T)

♪雪深深  
私、春さま女形のこの鬘の色めっちゃ好きなんです^^ そしてなんて穏やかで優しい表情をされているのでしょう・・・。うっとりします。。

♪一期一会 
めっちゃ好き!私はこの鬘も好きな鬘のひとつです^^

>このときの桜春之丞の踊りを言葉で言い表すならば「視線も仕草も、踊りのすべてで、劇場中のお客さんに、そしてこの三ヶ月間のすべてのお客さんに感謝とお別れを告げていた」としか私には思い浮かばない。とてもとても情感のこもった、よい踊りでした。

泣けますわ、すばらしいお言葉です。私が言うのもおかしいですが、ありがとうございます^^

>春さま自身に「実は今日の夕ご飯のこと考えながら踊ってました」と言われても、ぜんぜん驚きゃしないけど。

案外なにも考えてなかったりして・・・って思うけど、春さまのことです。感謝の気持ちでいっぱいだと思います^^

>(口上担当するの少なすぎませんか?とか、顔見世にまったく顔出さないってどうなのよ?とか、三吉にきて30分少なくなったのはぜんぶ春さまの出番じゃね?とか、まぁいろいろ)

あはは!思いますよね!口上はたぶん、劇場の客層によってだったり、芝居のラストの荒れ具合で出る座長を決められると思います^^顔見世も芝居の用意や出番によるかと。あと、三吉の尺が3時間と決まっているので、逆に30分短くする構成を考えられるのは難しかったと思います^^3時間の尺なのでその分幕間が短くて若座長はなかなか口上に出られなかったのではないかと^^;(←めっちゃフォローしてるつもりww)

長々とすいません!明日も楽しんでくださいね♪
| みか | EMAIL | URL | 2008/07/28 01:29 PM | YrjgnZ2o |

たくさんコメントありがとうございます。
こちらこそ、いろいろお世話になりました。

あ、フォローが入ったw
いや分かります分かります。ってゆーか、私が人に(若座長の出番が少ないとか)言われたら、同じように「それには理由が!」と言い出すと思います(笑)

明日のお芝居は喜劇だそうです。ラストショーは発表されてませんが、口上のときに京之介さんが「春之丞がいろいろ考えてます」って、おっしゃってました。ぞんぶんに楽しんできたいと思います!
| datura | EMAIL | URL | 2008/07/29 02:23 AM | uwFxvHcg |











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